インテリジェンスのオウンドメディアにみる「自分ゴト化」を促すコンテンツの作り方と集客法(1)【全3回】

転職サイト「DODA」をはじめとする人材サービスを提供している株式会社インテリジェンスでは、「“未来を変える”プロジェクト」と「キャリアコンパス」という2つのオウンドメディアを運営しています。

今回、Content Dig編集部では、特徴的な2つのオウンドメディアについて、どのようなコンセプトのもとに運営を行っているのか、ご担当の方々にインタビューを試みました。

まずは、「“未来を変える”プロジェクト」のコンテンツ制作のポイントや運営について、三石原士編集長に伺いました。

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キャリアディビジョン マーケティング企画統括部 DODA編集部 広告宣伝グループ
(左から)森本大さん、川跡正博さん、三石原士さん ※所属は2016年10月時点

はじめはあまり上手くいっていなかったんです

―――まず、“未来を変える”プロジェクトの立ち上げの経緯についてお教えください。

元々は、日本経済新聞社さんとのコラボレーションとして立ち上がりました。コンテンツを毎日配信していましたが、正直、あまり上手くグロースできていない状況でした。当初私は「“未来を変える”プロジェクト」には携わっていなかったのですが、メディアとして新しく作り替えたほうがいいのではないかと考えて社内で起案しまして、2015年6月にリニューアルを行いました。私はそこから編集を担当しています。

三石編集長

 

―――リニューアルの際、メディアのターゲットはどのように設定したのでしょうか?

まず、DODAの戦略に合わせて、年収が高い層をターゲットにしようということになりました。”ビジネススクールに通っている人”がイメージです。

その頃、知人がビジネススクールでマーケティングを担当していたので、どんな方が通っているのかをヒアリングさせてもらいました。すると、「未来に対して不安があり」「スキルアップの必要性を感じていて」「スクールに通うことで自分が変わるキッカケがほしいと考えている」という方が多いことが分かったんです。そんな方々に向けて、これからのキャリアや働き方のヒントを与えられるメディアにしようということで「変化を楽しむ」というテーマを掲げて、コンセプトを固めていきました。

 

―――どのように運営されているのですか?

まず体制についてですが、社内は私1人です。他に、外部パートナーに編集とディレクションをお願いし、これからの働き方のトレンドになりそうなテーマをピックアップしてもらっています。例えば「マインドフルネス」「学習する組織」「人工知能」などです。

テーマが決まると、40名ほどを集めた議論イベントを開催します。“未来を変える”プロジェクトがターゲットにしている方々にご参加いただき、決定したテーマについてワールドカフェという手法でディスカッションを行います。このイベントには、著名なビジネスパーソンの方々をゲストにお招きしてご登壇いただくのですが、ディスカッションにも一緒に参加していただいています。

イベント後にはアンケートを取って、参加者がどこに響いているのか、あるいは興味を持っているのかを抽出していきます。そこから、このテーマではこういうことを書いてみよう、こんな観点も取材してみよう、といった感じでコンテンツの枠組みを作っていきます。

これからの働き方をインテリジェンスが提示する、という形になると押し付けがましくなってしまうので、参加者の方々が議論した内容や、その方々が大切にしている切り口をまとめてユーザーの方々に「みなさんどう思いますか?」と問いを立てるスタンスを取るようにしていますね。

サイトキャプチャ

“未来を変える”プロジェクト」※クリックでサイトに遷移します

 

「自分ゴト化されないコンテンツ」は読まれない

―――実際のユーザーの声をコンテンツに反映させているのですね。

以前は編集部だけでテーマを設定していたんです。でもそれではダメで、ユーザーに対して「自分ゴト化」されないコンテンツは読まれないということが分かりました。

例えば”グローバルの働き方”というのは大事なテーマだと思うんですが、自分にどう影響を与えるのかが分かりづらく、自分ゴト化されないんです。それよりもたとえば、人工知能が普及することで自分の仕事がなくなってしまうのではないか? といった話の方が、自分ゴトとして読みたくなるのです。

 

―――メディアの評価は何で判断していますか?

評価指標はUUとPVです。サブ指標として、新規の接触者なのか「DODA」登録者なのかを見ており、新規接触者の場合はメディア経由のコンバージョン(「DODA」への登録)もチェックしています。

メディア経由のコンバージョン(「DODA」への登録)のKPIだけを追って運営するとコンテンツが転職の話に寄っていってしまい、メディアコンセプトとずれが生じてしまいます。いちばんは、メディアのコンセプトを大切にしています。KPIに関しては、事業観点上赤字にならないラインを上司と握っています。

コンバージョンポイントをチューニングして誘導する

―――来訪してきたユーザーの「質」は見ていらっしゃいますか?

もちろん、見ています。最終的に「DODA」に登録していただければ年収や年齢などが分かるので、それでターゲットがしっかり来訪しているのかをウォッチしています。実際に「“未来を変える”プロジェクト」経由のユーザーは、他の流入経路よりも年収が高い傾向が出ています。

一方で、流入数が多い記事で登録につながっていないようであれば、コンバージョンポイントをカスタマイズして、登録してもらえるように一部のコンテンツをチューニングしています。

 

―――「コンバージョンポイントのチューニング」とはどのようなものでしょうか。

当社では、会員登録をしていただくチャネルを複数持っています。例えば、転職エージェントサービスやスカウトサービス、イベントや年収査定診断などです。複数のチャネルがあるので、出し先をチューニングすることによってコンバージョンに誘導しています。登録後に転職を考えていただくかどうかはCRM観点でのコミュニケーションになりますが、そこはチャネルごとにCRMを最適化させる運用をしています。

 

―――現状での課題はありますか?

SNSを流入元にしているため、数字の浮き沈みが激しいことですね。コンテンツやテーマによって成果に大きな差が出てしまう。もっと安定的にUUを増やしていくためにはSEOも現状よりも意識しなければいけないですし、ヒットコンテンツの確率を上げていかなければと考えています。

もうひとつの課題はメディア経由の「DODA会員登録者」の年収を上げたいということです。“未来を変える”プロジェクトのターゲットとして考えているところよりまだ低いので、ここはもっと合致できるようにしたいですね。

 

はたらくを楽しむ人をもっと増やしたい

―――これからの展望をお教えください。

これからの働き方の切り口をもっとユーザーにお届けするため、メディアはさらに成長していかなければいけないと思っています。メディアがある程度の規模感になることで「記事を書きたい」という人が出てきてくれるのではと考えています。

いまも、企業の広報の方から「ぜひ、自社の取り組みを取り上げて欲しい」などと自薦他薦をいただくことがあります。「”未来を変える”プロジェクト」は、これからの働き方の考え方や切り口について発信したいと考える方々の参画をどんどん募っていって、さまざまな意見が集まるメディアになることが理想形です。

そして“未来を変える”プロジェクトの認知が広がれば、ビジネス観点での副次効果も広がります。ユーザーといっしょにこれからの働き方を考え、メディアで発信するこの取り組みへの賛同の輪を広げ、はたらくを楽しむ人をもっと増やしていきたい、そんなふうに考えています。

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